竹内正人 takeuchimasato.com

イベント

「生まれてくるということ」~東京都立台東商業高校 理科講演会~

12月20日(水)浅草にある東京都立台東商業高等学校で理科講演会に竹内先生が招かれて講演会が開催されました。
午前中の1時間を使った講演は体育館で行われ少し寒いにも関わらず、皆さん最後まで真剣に聞きいっていました。

講演の前に校長先生から1年~3年まで全校生徒数172名のうち約7割が女子とお聞きしていましたが、
皆さんはじめは少し緊張気味の様子。
そもそも高校生に産科医の先生の話?
自分たちの年代にいったいどんな話をするのだろうという疑問と期待感が広い体育館に漂っていました。
ましてや、男子にとっては自分とどう関係があるのかなといった感じで 女子は前の方に、男子は後ろに陣取って、始まるまで少し落ち着かない様子でした。

竹内先生の登壇

校長先生に紹介されて竹内先生の登壇です。
お医者さんのような白衣でなく、タートルネックにコーデュロイパンツと ラフないでたちです。

生徒たちは一人で座ったり、友達と輪になったり皆さんも思い思いのスタイルで 耳を 傾けています。「みんなもお母さんから生まれてきてんですよ。」
最初に、スクリーンに映し出されたのはカエルの手のような水かきのある手の写真。
人の手はね、おなかの中にいる時、初めはドラえもんのような手なんだけど、 カエルの様に水かきみたいなのが出来て、その水かきのような部分が消えて指になるんです。
指が生えてくるんではなくて、周りの細胞組織がなくなって指の形になるんです。
そうやって、死んでいってくれる細胞、組織があるから、私たちは生かされているんですよ。
何それ? とグーにしてビックリしている子もいます。

それでは、みんな立ってもらえる?

それでは、みんな立ってもらえる?
子宮ってどこにあるか知ってるかな押さえてみて、竹内先生が言うと、
「えー、わかんない!」
そんな声がそこかしこで聞こえます。
竹内先生が誰かの言葉に答えました。
「そうそう、結構あぶないところ。そうです、この恥骨(ちこつ)のあたり、 この辺りなんです。」
ちなみに子宮の大きさはにわとりの卵ぐらいという話に みんなそれぞれに指で輪っかを作って大きさを実感してます。

昔は誰でもみんな家で生まれ、家で死んでいったんです。
今は、病院で産むのが当たり前にように思われていますが、最近では自分の家で生みたいという お母さんも増えてきています。
理由のひとつに、赤ちゃんはお医者さんに生ませてもらうのではなく、 自分で生まれてきて生きていくチカラがあるということがわかってきたから。
そんなチカラを感じることで、お母さんにも生み、育て、そして生きぬくチカラが引き出されていくから。

講演風景

生まれてすぐの赤ちゃんが泣くのは、お母さんから離されて、不安で、怖いから。
人は何かに、誰かに触れていないと不安になるんです。これは、赤ちゃんだけでなく、 皆さんも、そして、わたしももちろん、人はすべてそうなんです。
例えば、カンガルーケアって知っていますか?
赤ちゃんが未熟児で生まれると、代謝が激しく、体温が下がるのを防ぐためにも保育 器に入りますが、例えば南米のコロンビアでは、貧しくて設備に十分なお金をかけら れないので、保育器が不足していました。
そこで、未熟児を生んだお母さんが保育器の代わりに裸の胸に子どもを抱き、 お母さんの体温で暖めるしかありませんでした。それを、カンガルーケアというのですが、 実は、赤ちゃんにとっては、保育器と変わらない十分な効果があることが分かってきたのです。
さらに、その後の研究ではカンガルーケアをしたお母さんは、むしろ、赤ちゃんを可愛いと思う気持ちがつのり、 その後の家族関係に違いがある、よくなることが分かってきたんです。
まさに、災い転じて福というわけです。

「触れること」人はなにかに触れていることが大切なのです。
そのほかにも、生きていくうえで、竹内先生が大切だと思うことを、感じることを具体的な例をだして、 わかりやすく生徒たちに話しかけていきました。

最初は生まれてくることの不思議をたくさん知って皆は少しビックリした様子でしたが、人と人が感情を素直に出して触れ合えることの大切さや難しさを知ると、もう女子も男子も関係がなくなってきました。
男は感情を出すのが苦手という竹内先生の言葉には男子こそ、もっと感情出してがんばってほしい、そんな気持ちが感じられました。

どうかそのままの「わたし」「あなた」が日々、どう思うのか、どう感じるのかを大切にしてくださいね。
そして、「あなたは あなたのままで いいのです」でしめくくられました。



講演を聴いた皆さんから戴いたアンケートから一部紹介させていただきます。

~今日の講演会の感想~

  • 元気な赤ちゃんを産むことは、本当にすごいことだと思います。
    もし自分が産んだ赤ちゃんに手がなかったり指がなかったりしても、絶対にかわいがる自信があります。
    死んでしまうより、ちゃんと生まれてきてくれたので、それだけで十分嬉しいと思う。
  • 例え五体不満足で産まれてきても、産まれてきてくれたことに感謝し、産まれそきて良かったと思ってもらえるように、たくさんの愛情を注ぎたい。
  • 親になることや産むことの大変さや大事さを知ることができた。
    今後自分がその立場に立つと思うと、少し不安です。
  • この話は将来に役立てると思いました。
  • 講師の先生が一生懸命に話をしているのが伝わった。声がすごく聞きやすい。
  • 身体の不自由な人の話を聞けるとは思わなかったので、とても良かった。
  • わかっていたけど、みんなちゃんと産まれてくる訳ではないことがわかった。
  • 産まれてくることは大事。
    本当に少ない確率で産まれてきたのだから、自分というものをもっと大事にしていこうと思った。
    自分も産まれてきて良かった。
  • 自分の母も死産を経験したといっていたけど、詳しく聞いたのは初めてだった。
  • 普通に産まれてくるのが当たり前だと思っていたけど、そうでないということがわかった。
  • 赤ちゃんを産む、育てるということは、難しいことだと思った。
  • これから産もうとしている人や、産まれてきたのに生きる希望を持てずに脳んでいる人達の事をもっとよく考えていきたいと思った。
  • 講義っぽく固いことを話すかと思っていたけど、言っていることが人間ぽく、すごく聞き入りました。
    赤ちゃんを産む時は竹内先生がいいです。
  • 必死で産まれてくれたのに、死んでいるって言われたら、絶対に泣き叫ぶと思う、そう思ったら、心臓がグーってなった。写真を見ていたらそうなった。
  • もし自分の身体のどこかが悪く、周りからかわいそうだと言われても、決して親を恨んではいけない。
  • 男は見守るしかできないけど、立ち会うなどして同じ立場になれたら、一生懸命励ましてあげたい。
  • 自分の性格や今までの生き方に、自信を持ちたい。親にも感謝したい。
    健康に今まで育ててくれたことに感謝したい。
  • こういう講演会をやるのは、うれしいことである。
    男も女から産まれてくるので、こういう話は関係ないと言わずに、知識を付けるべきである。
  • 指のない赤ちゃんや産まれてくる前に死んでしまう赤ちゃんがいるって知ってビックリした。
    そのお母さんみたいに優しく抱いてあげられるのかなあ。
  • これほど自分の中で印象に残った話はなかった。
    他人がどう思うのかではなく自分がどう思うか、例え死んでも自分の子、お腹の中で生き続けたのは真実だ、が自分の中で一番の言葉になった。
  • ヒトが産まれるということは簡単なようなことで実は大変なんだと思った。
    授業ではやらないことを講演で聞くことができて、勉強になった。
  • 竹内先生は、生まれてきた子を全員本当に大切にしてくれるすごく良い先生なんだと、講演を聞いて思った。
    産まれてくる命の大切さを、すごく考えさせられた。
    手も足も目も、全部が障害もなく産まれてきたこと、これってすごいことなんだなって改めて思った。
  • すごく良い先生だと思った。
    共感できるところがたくさんあった。
    たとえなども出して話をしてくれたので、話に興味を持てた。
  • もし身近に自殺を考えている人がいたら、今日の話を伝えたいと思った。
    今に自分にできることはそれくらいだから。
  • いっぱい話を聞いて、お母さんってやっぱりすごいって思いました。
  • 電車で妊娠している人には席を譲ろうと思った。
  • へその緒がつながったままだっこできるのはいいなあと思った。
  • 最近自分がイヤで仕方がなくて、自分について色々悩んでいたから、なんか救われた感じがしました。
  • 命の重さや価値はつけることができないくらい大切なものなんだと思いました。
  • 産まれてすぐ亡くなってしまう子もいるので、その子たちの分まで「私は生きて行かなきゃいけないなあ」と思いました。
  • お腹を痛めて産んだ子が死んでしまったら、私は立ち直れないと思います。
    命の大切さはすごくよくわかったけど、失う怖さもすごくよくわかってしまって、正直怖いです。

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